お知らせ。Graphic art exhibition vol.9

明日より、茅場町のRECTO VERSO GALLERYにおいてグループ展、
『Graphic art exhibition vol.9』がはじまります。
お近くへ起こしの際はぜひ、ぜひ!
☆『Graphic art exhibition vol.9 』の過去記事はコチラ。
最近は、上野まで足のばして『長谷川等伯展』『フランク・ブラングウィン展』を観たり、
町田の国際版画美術館で『浮世絵 美人画の19世紀展』『デマジエールの迷宮世界』などを観たりしてました。
■等伯、松林図屏風はやはりスゴいと感じました。
墨で描かれた松と松の間の余白から感じられる霧の濃密さたるや...
描き込まない引き算の美。しびれます。
■フランク・ブラングウィンは『英国軍艦ブリタニア号の最期』というエッチングによる版画の廃墟のような存在感が好みでありました。↓

■『浮世絵 美人画の19世紀』は月岡芳年の美人画目的で観に行ったのですが、渓斎英泉(けいさい えいせん)の浮世絵が思いのほか良かったです。着物部分の細かい描き込みが非常に奇麗でありました。
そして、なんと言っても常設展示室で行なわれていたデマジエールの迷宮世界!
これは非常にツボな内容でした。フランスの版画家エリック・デマジエールがホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編『バベルの図書館』からイメージした作品群は、テリー・ギリアムが映画のセットとして作り上げそうな迷宮世界。↓

デマジエールの版画には何かカフカ的なものも感じます。
終わりのない円環。
たぐり寄せようとしても、たぐり寄せられないもの。
目的地に向かってどれだけ歩いても、いつの間にかもといた場所に逆戻りしているようなイメージ。
非常に素晴らしかったです。
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